告訴や告発をする際に作成する告訴状・告発状ですが、その様式は定められていません。
そのため、基本的に白紙から書面を作成していくわけですが、その書面を告訴状・告発状として警察等の捜査機関に受理してもらうために必要な記載事項があります。
必要な記載事項
- 作成年月日
- 宛先(検察官、または警察署長)
- 告訴人・告発人の人定事項(住居、氏名、年齢等)
- 被告訴人・被告発人の人定事項(住居、氏名、年齢等)
- 告訴事実・告発事実(被害内容)
- 被告訴人・被告発人に対し、処罰を求める意志表示
以上は、最低限必要な記載事項です。
本記事では取り上げませんが、一般的に、上記の事項に加えて、
●告訴・告発の経緯などをまとめた「告訴・告発の事情」
●告訴・告発の事実を明らかとする「立証方法」 など
を記載します。
各記載事項について
作成年月日
書類を作成した日が作成日なのですが、
実務上、ここでの作成年月日は、告訴状・告発状が警察等に受理された日となります。
そのため、警察署等に持参する際は、「年月日」の欄は記入せず、空欄のままにしておきます。
なお、告訴状・告発状を警察等に提出した、その日に受理されないことがあります。
警察が告訴状・告発状のコピーを「預かり」、後日、正式受理となる場合があります。
※ 「預かり」は、「受理」されたわけではありません。
宛先(提出先)
告訴状・告発状の提出先です。
例えば、●●県にある○○警察署に提出する際は、
●●県○○警察署長 殿
と記載します。
告訴人・告発人の人定事項
住居、氏名、生年月日、電話番号などを記載します。
特に、「氏名」について、常用漢字以外の漢字であれば、外字エディタを使うなどして、正確な漢字を記載する必要があります。(手書きでも良いです。)
この人定事項は、1枚目の目立つ位置に記載されます。
もちろん、書面の内容が重要なのは言うまでもないですが、人定事項を記載するにあたっては、改行や余白を調整し、見栄えもよくしたいものです。
被告訴人・被告発人の人定事項
前記した「告訴人・告発人の人定事項」と同様です。
被告訴人等の人定事項は、分かっている範囲で記載します。
判明していることが多ければ多いほど、捜査機関は被告訴人等を特定できやすくなります。
告訴事実・告発事実(被害内容)
告訴・告発したい事実を記載します。
犯罪の構成要件に配意して、記載します。
事実によって、記載する事項は変わりますが、
一般的に、「いつ、どこで、だれが、だれに対し、何をした」などを簡潔にまとめて記載します。
この事実に関しては、独特の言い回しで記載することが一般的ですので、はじめて作成する方にとっては、少し難しく感じるかもしれません。
被告訴人・被告発人に対し、処罰を求める意志表示
被告訴人・被告発人に対し、厳重な処罰を求める旨の意思を表示します。
おわりに
以上、告訴状・告発状に必要な最低限の記載事項について簡単な説明をしました。
本記事では、取り上げていませんが、上記の記載事項のほかに、
●告訴・告発の事情 ●立証方法 ●添付資料 など
を記載することをお勧めします。
例えば、告訴・告発の事情に関しては、事件が起こった経緯などについて、疎明資料などを用いて、わかりやすく記載し、説明をしていきます。
作成するスタイルは人それぞれであり、内容により異なりますが、例えば
「告訴・告発の事情」は主に客観的事実に基づいて簡潔に記載し、個人的な思いや詳細な事情などについては、陳述書に記載するなど、読み手に分かりやすい文章の作成と構成にすることが重要です。
ひぐち行政書士事務所