VISA申請業者

ベトナムの方と話をするなかで、度々話題になる、ベトナムのVISA(ビザ)申請業者。
このVISA申請業者の話は、いろいろなところで耳にしたことがあり、真新しい話ではありませんが、まだ御存知ない方に向けて、注意喚起の意味も込めて、記事にしました。

私自身は、VISA申請業者の存在を実際に確認をしたわけではありませんので、何をしているのか、もちろん断言はできません。
あくまで、これまで複数人から聞いたことがある話が元になります。

このVISA申請業者の全てがそうではないのかも知れませんが、そういった業者による
「嘘の書類作成が横行している。」
というものです。

さらに虚偽の内容で申請をしてしまっているため、その後の在留資格変更許可申請でも、許可を得るために、その業者(?)に頼む人がいる、という話。。。
嘘を嘘で固めて、さらに嘘を重ねて、、、最終的に取返しがつかないことになるのはいうまでもないことですが。

ベトナムの話になりますが、SNSを見ると、ベトナムの方がプロフィールに「VISAの相談」等と記載し、不特定多数の人からの相談に応じる表示をしているのを見かけます。
そして、投稿には在留資格認定証明書や申請書の画像を載せ、仕事の成果を見せている人もいます。

そういった記載をしている人の中で、特に日本国内に在留している人物に注目をしてみると、そのプロフィールのほとんどが日本語で書かれているのに、(後ろめたさがあるのでしょうか?)、「VISAの相談」についてだけはベトナム語で書かれていたり、機械翻訳で分からないような書き方をしているものを見かけることがあります。

もちろん、士業への窓口になっているだけの人という可能性もありますが、
国内で資格がない者が、他人のために報酬をもらって、書類作成をすることは法律で禁止されていることです。

少し話を逸れますが、面識がない方から、ある人物を日本の会社に入社させたいのだけれども、VISA(在留資格)の手続をしてもらえるか?という話をされるときがありますが、こちらから本人や日本の会社に直接話を聞く必要がある旨を伝えたうえで、その会社や日本の職業紹介会社について質問をすると、その質問には答えてくれないことがあります。
これは推測ですが、このようなブローカーと思われる人が、日本国内で無資格の(自称)「行政書士」や「弁護士(※)」、ベトナム在住のVISA申請業者を使っている可能性があるのではと思うところです。

※日本に長く住んでいるベトナム人のなかには、周囲から法律関係や生活の問題などについて相談を受けたり、アドバイスをする人物がおり、そういった人を「弁護士」(Luật sư:ルアット・スー)と呼ぶ傾向があります。

雇用する方(企業等)には、日本国内外に悪質なブローカーやVISA申請業者が存在すること、その者らによる故意の虚偽申請の可能性があることを十分認識していただきたいと思います。

<補足>
虚偽や不正の手段を使って、在留資格を取得した場合は、「在留資格等不正取得罪」が成立します。また、関与した企業も「在留資格等不正取得罪」の共犯として罰せられる可能性があります。


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