
先日、行政が主催する外国人共生イベントへ参加しました。
私が参加したイベントは、年末パーティーを通して、日本人と外国人が交流する会でした。
その企画は、行政から委託を受けたNPO法人が運営しますが、交流会を開催する日から約3か月前に企画側で参加する地域住民(日本人と外国人)を募集し、NPO法人の仕切りのもと、行政・NPO法人・地域住民(企画側)を交えた2回の全体打ち合わせを行い、その後、一般参加者(日本人と外国人)を募集、本番を迎えるというものです。
参加者は50名くらいであり、そのうち企画側地域住民は10名くらい、一般参加者は30名くらいで、日本人と外国人が半々でした。
NPO法人の存在
おそらく企画する側である地域住民が全てを決めていくことが理想であると思いますが、仕切り役であるNPO法人の役割は大きく感じました。
企画側参加者の多くは、自分の仕事などがあるなかでの参加となります。
本番までの打ち合わせは、2回で、かつ1回は3時間くらいです。
私を含め、おそらくほとんどの企画側参加者は主導的にイベントの企画をしたことがない人だと思います。
さらに、ほぼ見ず知らずの者同士の集まりのなかで、話し合いの進行・調整役である、イベントの主催経験が豊富なNPO法人の存在は大きなものでした。
企画の打ち合わせでは、その日に決めるべきことが明示され、プログラムの内容についての話し合いでは、時間配分や実施できること、できないことが大まかに示されており、その枠のなかで意見を出し合う流れでした。
このような大枠が決められたなかでの話し合いでなければ、限られた予算と時間、そして参加者各自に対する負担を考えると、円滑にイベントを開催することはできなかっただろうと思います。
アイスブレイクの大切さ
交流会では、1テーブル約6名で1グループを作り、共同作業や会話をしました。プログラム終盤には、グループ内だけでなく、自由に交流ができるフリータイムが設けられていました。
各グループは、日本人と外国人の割合は半々となるよう、日本人用と外国人用の席決めくじが用意されていました。
交流会では、まず最初に初対面同士の緊張を和らげることを目的としたアイスブレイクがありました。
アイスブレイクは、各グループ内でメンバーが自己紹介をするというもので、あみだくじを使って行いました。
あみだくじには、あらかじめ用意した質問が記載されており、時間制限を設けて、一人ずつ当たった質問に答えていくものです。司会で時間を計り、時間がきたら全体へ伝え、次の回答者に順番をまわしていきました。
このアイスブレイクは、NPO法人の方が提案したもので、これを受け、私が質問内容を考えました。
質問については、小学生から高齢者まで参加していること、難しい日本語ではないこと、回答者が不快な気持ちになる可能性がある質問はしないこと、できるだけ回答者ごとの個性が出そうな質問にすることなどに留意して設定しました。
交流会では、司会のひとりとして担当したため、各グループであみだくじ自己紹介を行っている様子を外から見ることができましたが、各グループの参加者が笑顔で取り組んでいる姿をみて、この「あみだくじ自己紹介」はアイスブレイクとして有効な方法だと実感しました。
日本では、あみだくじで順番などを遊び感覚で決めることがありますが、こういった日本の慣習や文化、歴史などを紹介することも大変良いことだと思います。
おわりに
交流会の趣旨として職場や住居地などの生活の場が近い住民同士に交流の場を設けること、地域行政(区)が主催ということで、一定の範囲に職場・住居地をもつ人が対象でした。意義のあることだと思います。
参加された方々(日本人・外国人)は、外国人関連の仕事をしている方が多かったですが、地域コミュニティー活動を主導されている方もいらっしゃいました。
外国人共生社会に関する活動に関心がある私としては、外国人関連の仕事をしている、していないに関わらず、幅広い年齢層の方に参加していただきたいと思います。
会話を通してだけでも、異なる文化や風習を背景に持つ人と交流することは純粋に楽しいものですよ。
現在、行政をはじめ、民間団体などによる外国人共生社会の実現に向けた取組みが活発になっています。
お時間が取れるときに、ちょっと参加されてみてはいかがでしょうか。